【地方移住ブログ その5】地方の物価を考える(食品、日用品)

SNSで「地方の物価」がちょっとしたトレンド

ZX少し間が空いてしまいました・・・

(前回のブログ:【地方移住ブログ その4】地方で実現する新しい生き方<副業・複業②> )

私は暇さえあればスマホ見ていて、特にX(旧Twitter)は廃人ともいえるくらい中毒になっているのですが、最近「地方の物価」というのが薄っすらトレンドになっているように思います。

円安や燃料費高騰による日本全体の物価高が背景にあるのではないでしょうか?

ただ、地方に行けば物価は安くなるのか?という疑問に対して、賃金は安くても物価は変わらない、下手すると高いくらいだ→だから地方に移住すれば生活が楽になるという幻想は抱かない方がいいよ、という論調の書き込みが多いです・・

実際のところ地方の物価はどうなのか?

まずは食品・日用品について、私の考えを書いていきたいと思います。

私は首都圏・関西で20年以上生活し、福井にUターンして12年、現在は大野市で民泊宿を運営しています。学生時代以来ずっと自炊してますので、スーパー等にはかなり高頻度で足を運んでいます。

これから都会の物価は地方以上に上がる?

結論から書きます。都会と地方とで物価の高い安いは単純比較できませんが、大都市圏の物価は他の地方に比べ上がっていくのではないかと思います。(郊外エリアは別ですが・・)

1.地方といっても土地によって物価は違う

2.同じ土地でも店によって価格は結構違う

3.  これからの時代、物価の差は広がる?

 

地方といっても土地によって物価は違う

まず、都会と地方を一括りにして考えるべきではありません。

具体的に言いますと、北海道や沖縄、離島や山間部はモノの値段は高いです。輸送コストが上乗せされるからです。本州でも海沿いの地域と内陸部とで違います。

先日、所用で長野県まで行きましたが、ガソリンの値段が福井に比べて明らかに高かったです。

また、コロナが落ち着いてから有名な観光地には海外からの観光客が大勢来るようになり、中には長期滞在する人もいて、人口が少ない地域の場合には現地の物価にも影響を及ぼしているように思います。数か月前とある観光地のスーパーに行ったらかなり値段が上がってました。何年か前には私の住んでる福井にもこんなスーパーがあったらと思ったぐらい安かったのですが、今は福井より高かったです。

因みに地方だけでなく大都市圏でも住む場所によってモノの値段は違います。東京だと山手線の内側南半分のエリアと埼玉・千葉・神奈川の県境に近い地域とではモノの値段は全然違います。賃料が全然違うので低価格ではビジネスが成り立ちません。

同じ土地でも、店によって価格は結構違う

また、同じ地方でも県庁所在地クラスの場所であれば競争原理が働いてモノの値段が下がりますが、人口が少ない町村ではモノを買う場所の選択肢が限られ、値段は下がりにくくなります。しかし、人口の少ないエリアでも結構競争が激しいのです。

私の宿「ねこばやし」がある福井県大野市は人口約3万人とそれほど大きい町ではないのですが、スーパーの数は決して少なくありません。

・地場資本 ハニー3件、かじ惣2件

・県外資本 バロー1件

・全国チェーン マックスバリュ1件   計7件

 

更にドラッグストアが ゲンキー4件 アオキ3件と計7件あります。正直、よくこんな小さな商圏でこんなにお店があるんだろうと思います。私も大野市内のあちこちで買い物してますが、他の土地に比べてモノの値段が高いとは思えません。

また、単純にどこの店が高いか安いかというものでもありません。日用雑貨ならドラッグストアが安いですが、生鮮食料品や総菜の値段や品ぞろえならスーパーに負けます。全体的にコンビニは高めですが・・・

ハニー大野インター店で買った1ハイ300円のカニ。売り場では動いていた

これからの時代、物価の差は広がる?

「都会と地方で物価は変わらない」・・平成の時代には確かにそうだったのではないかと思います。

2000年にいわゆる大店法が廃止され、大型店舗への規制が大幅緩和され全国チェーンの商業施設が全国のあちこちにできました。大手はその購買力を活かして安く仕入れをして、全国規模で安い値段での販売を可能にし、地場の中小の商店は次々と潰れていきました。

しかし今の時代、地場のスーパーでも共同購入などにより安く仕入れる仕組みができていて、大手と比べても極端な差は無いように思います。以前ほどはスケールメリットが活かせなくなっているのではないでしょうか。より規模の大きい米国ウォルマートは西友を傘下に収め、英国TESCOや仏カルフールも日本に進出しましたが撤退しました。(※むかし家の近くにあったTESCOは全然安くなかった)

また地場のスーパーの本部はだいたい田舎の店舗か物流センターの中にあり、本社が大都市にある会社と比べると人件費などの管理コストが安くなる要因もあります。

一方、大都市圏は最低賃金が上昇して地方との差がさらに広がっています。(10/25現在、東京1,113円 福井931円)働く人からすると賃金が高いほうが嬉しいのですが、経営側からするとコスト圧迫要因です。また、地価上昇の続く場所であれば長いスパンでは賃借料も上昇するでしょう。

大手チェーンといえど、全国規模で同じ価格を維持するのは難しくなっているのではないでしょうか。業態は違いますがスシローのように、店の場所によって提供価格を変えたりするところも出てくるでしょう。また、そもそも地価の高いエリアに住む人は値段よりクオリティを重視するでしょう。これからの時代、住む場所によって物価の差は広がるのではないかと思います。

 

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投稿者プロフィール

福井のファイナンシャル・プランナー 小林 恵福井のファイナンシャル・プランナー
地方移住支援ファイナンシャル・プランナー、小林 恵(こばやし けい)です!
2012年に東京から福井にUターンしました!地方移住に伴うお金の不安、空き家活用など、お手伝いさせていただきます!
大野市で空き家を活用した民泊の宿「ねこばやし」を運営しています!