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地方への移住とお金の話 その③<支出について>

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ここまでのまとめ

その① 小林自身の都会と地方の生活体験 いずれも長所短所ある

その② 収入について 収入多いと税率も高くなる 少々収入低くても共働きできると生涯の所得
   (収入ー支出)は高くなる場合がある

「地方のほうが物価は安い」は本当か?

都会より地方のほうが物価は安い、と言われ続けていますが、、、
果たして本当にそうなのでしょうか?
「その②」で出てきた「総務省家計調査」には、収入だけでなく支出についても色々な数字が出てきますので、項目ごとに見ていこうと思います。
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20180&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330005&result_back=1

食費:やや東京のほうが高い

食費全体で言えば

東京都区部:  88,543円
福井市:    75,181円

となり、やや東京のほうが高いです。

中でも外食費については
東京都区部:  23,230円
福井市:    15,311円

と結構な差がつきました。ライフスタイルの違いでしょうか?

なお、全般的に東京のほうが高めなのですが、米と肉類については福井市のほうが高かったです。
これは物価というよりは、嗜好の問題のような気がするのですが・・・(福井県はトンカツなどの揚げ物や焼き鳥の消費量が全国一です)

水道光熱費:福井のほうが高い!

東京都区部:  20,879円
福井市:    24,970円
福井のほうが高いという数字が出ました。。

特に電気代の差が大きいです。電気料金は地方だから安いというものでもないですし。
東京都区部:   9,606円
福井市:    15,223円

福井は日本海側で冬が寒いというのもありますが、、家にいる時間や、家の広さなども関係しているのではないでしょうか?

保険医療:東京のほうが高い

日本の医療制度は全国どこでも同じレベルの治療を受けられるようになっているのですが・・
東京都区部:  14,521円
福井市:     9,422円
結構な差がありますね。。

自治体ごとに、たとえば中学生までは医療費無料という補助制度があったりしますし、あと福井にいると私のような自営業者でも健康診断行かないと市からお催促の電話がかかってきたりするんですよね。
お金の問題もさることながら、人口が少ない割には医療機関は充実しているように思います。

交通・通信:福井のほうが高い

東京都区部:  43,039円
福井市:    62,279円

理由ははっきりしています。自動車関係の費用です。
東京都区部:  14,824円
福井市:    41,857円

都内だと車いらない(というか使えない)のに対して、福井は一家に一台どころか一人に一台(軽トラとか入れるとそれより多い場合も)ですから高くなって当然でしょう。
また、福井って結構クルマにお金かける土地柄というか、外車がかなり走ってますしね・・

教育・教養娯楽:東京のほうが高い

【教育】
東京都区部:  35,932円
福井市:    16,222円
倍以上の差がありますね。これは全世帯(のサンプル)の平均なので、子育て世代に関して言えば金額差はさらに大きいと思います。
都会だと子どもを私立中学校に入れるのは珍しくないですが、地方だとそもそも私立中学校が近くに無い土地も多いですし・・

また、教育費の多い少ないだけでなく、都会だと子どもを保育所に入れたくても入れない場合があるという問題もあります。
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/k_45/pdf/s5.pdf

【教養・娯楽】
東京都区部:  39,655円
福井市:    30,157円
裏を返せば、都会には遊ぶ場所がいっぱいあるということでしょうけど、、地方だとキャンプとか釣りとか、あまりお金のかからない遊びが多いという見方もできますね。

住居費は・・

このように、都会のほうが高い項目もあればそうでない項目もあります。
しかし、生活関連のコストで一番高いと思われる住宅関係については、「家計調査」には
「住居」という項目と「土地家屋借金返済」という項目に分かれていて、

「住居」
東京都区部:  29,825円
福井市:    15,544円

「土地家屋借金返済」
東京都区部:  44,967円(平均畳数 30.6)
福井市:    35,833円(平均畳数 41.2)

そして持ち家率は
東京都区部:  73.2%
福井市:    85.5%

と、10%以上の差がついています。

ある時点での住関係の費用の大小よりも、家を持っているかどうかというのは生涯の生活設計に影響します。というのは、家を持ってないと老後になって年金生活になっても家賃を払い続けないといけない訳ですから。

また、都会だとマンションに住む人も少なくないと思いますが、ローンを支払い終わったとしてもマンションの管理・修繕費積立の負担は発生しますので、働いているうちにその分の資産形成が必要になります。

空き家の問題

また、必ずしも前向きな問題とは言えないのですが、、
空き家率も都会と地方では違います。

東京都区部: 平成25年 11.1% → 平成30年 10.6%
福井市:    平成25年 13.9% → 平成30年 13.8%
(2018住宅土地統計調査より)

老朽化した空き家は危険性の問題がありますし、空き家が増える=地域が衰退することでもあります。

一方で、空き家が多いということは安く買ったり借りたりできるという見方もできます。
実際、ちょっと市内から外れた所に行くと、築数十年の物件であれば信じられないような安い値段で売りに出ていることがあります。空き家が多い地域というのは、住宅確保は都会に比べると容易であると言えます。

支出に関するまとめ、そして都会に住む時に必ず考えるべきこと

今まで書いてきた通り、地方のほうが都会より物価が安い・・・とは限りません。
そもそも、スーパーや量販店は今全国チェーンのお店が多くて、基本的に全国値段はどこで買っても同じです。地方だから安いというものではありません。

しかし、「人生三大出費」と言われる住宅・教育・老後のうち、少なくとも2つについては都会のほうが高いのです。

特に「住宅」につきましては、人生100年時代であることを考えると、リタイアした後の住居の確保ということを考えねばなりません。65歳まで働くとすると、その後35年間は年金と貯金で生活費を賄わなければならず、家を持ってなければその中から家賃を支払っていかないといけません

都会に住む場合にはこの問題は特に切実です。

ただ、平成の初め頃までは、何も意識しなくてもこの問題に対処できていたのです。

会社に入ると早く結婚しろとプレッシャーを受ける(独身寮は30で追い出される)
給与天引きで財形貯蓄しろと圧を受ける
年功序列で勤務年数に応じて給与が上がる、
厚生社宅に入ってローンの頭金を貯める、
住宅手当や家族手当が出るから、早く結婚して子ども作ってもメリットがある

今はこういうことをやってる会社は少ないと思います。
それは個性と多様化の尊重という社会の風潮や、成果主義による給与制度による組織の活性化というプラスの面もありますが、どこかで住宅取得のためのライフプランを教わらないと、老後に住宅が無いという人がたくさん出てくるのではないでしょうか?

都会と地方、両方にメリットとデメリットはありますが、住居関係のコストが高い都会に住むのであれば、住宅確保の問題を必ず考えなければならないと思います。

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